おはようございます、カウンセラーの渡邊 睦代です。

いつもありがとうございます。

昨夜観たとあるショートドラマに、

というセリフがありました。

好きという感情に限らず、人には様々な感情があります。

老若男女問わず、我々の生活する社会は理性的であることが求められます。

感情の赴くままに自分勝手な振る舞いをすることはなかなか許されません。

気が乗らなくても役割を全うするため、

ネガティブな感情を押し殺してやるべきことをやったり、

今にも涙が溢れてきそうな心理状態でも気丈に振る舞うこともあるかと思います。

私たちは社会の中でうまく生きていくため、

感情との上手な付き合い方を習得していきます。

しかし、最もよく使うのは、いかに感情を表現するかではなく、感情を押し殺すとか、感情を麻痺させるといった、感情を感じないという方法かと思います。

厄介な感情を感じずに済めば、

やりたくないこともできるし、

会いたくない人ともうまくやれるかもしれません。

人の感情を感じるセンサーは、どの感情に対しても平等の感度を有しています。

苦しいという感情だけを封じて、

感動だけを十分に感じることはできないし、

孤独感だけを消して、

幸福感だけを感じることもできません。

どれかひとつでも感情を感じるセンサーを制限すると、

他の感情を感じるセンサーも弱まるというシステムです。

好きとか幸せとか嬉しいといった感情は、心を豊かにしてくれるかもしれないけれど、感じないことで感じられなくなっていきます。

苦しい、寂しい、嫌い、やりたくない、という厄介な感情にも存在意義があって、人の価値観を明確にしてくれたり、その人にとって害悪となることから守ってくれたり、その人が好きなものややりたいことを教えてくれたりしますが、そういうことにも鈍感になります。

感情を感じずにいると、心が感情を感じる必要がないと判断して、感情が、いや、心が死んでしまうのかもしれません。

感情を感じることは、

それが良いものであれ悪いものであれ、

とても怖いことだと思います。

でも、悲しみや苦しみ、孤独感や絶望感を強く感じてきた方はその分、

大きな喜びや幸福感を感じる心のキャパシティを持っているものです。

自分ではそう思わなくても、そうである場合が多いです。

感じたくない感情を殺すことは、

生き抜くために必要なことでした。

感じていては、生きていられなかったでしょう。

少なくとも、当時のあなたにはそうするしかなかった。

その過去のあなた自身とその感情を、

今こそ浄化させる時が来たのかもしれません。

思い出すこと、向き合うこと、捉え直すこと。

恐れを乗り越え、自分の心にアクセスすること。

その積み重ねが、感情を取り戻すことの道のりになるのだと思います。

豊かさの源泉を掘り当て、

本来の情感豊かなあなたに戻っていけますように。

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